隣に住んでいるのは先生で……。



そして、いつものように宿題をしていたある日。



「直くんは将来何になりたいの?」



「えっ………決めてないな」



「綾子も………」



「でも、最近教師もいいなぁって思う」



綾子を教えて、人に教える喜びを覚えた俺はたまにそう思うことがあった。



「教師………?」



「先生だよ。学校の先生」


「先生!直くんにピッタリだよ!綾子に勉強教えるのとっても上手だもん」



その時の綾子は目を輝かせながら言った。



「ありがとう………////」



綾子の言ってくれたひと言が俺にとって、とっても嬉しかった。



「もし、直くんが先生になったらね………」



「なったら………?」



「綾子が結婚してあげるよ!」



何を言うかと思えば………。



「結婚なんて言って、そんな約束守れないだろ………」



「絶対に綾子は守るからね」



「はいはい………」



あの時は全く信じていなかった。



だけど、後からこの言葉を信じて教師を目指すことになるなんて、この時の俺には想像もつかないことだった。






FIN.



< 281 / 281 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:76

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

君を知った。その瞬間から……

総文字数/4,623

恋愛(純愛)25ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop