青空バスケ
大和side

「お、お邪魔しました!」


栞奈は俺にジャージを渡すと大急ぎで帰って行った。

……変なやつ。


「大和。
俺はお前の鈍さに失望した」

「……何、兄貴。
突然どうした」

「今の大和に栞奈はやれない。
危険すぎる」

「はぁ?
ハル兄まで何言ってんの……」


……ダメだ。

この人達おかしい。


「つーか、今日帰ってくんの早くね?」

「あー……何か嫌な予感がしたから帰ってきた」


帰ってきたら案の定……兄貴とハル兄に囲まれてる栞奈を発見。


「……野生の勘か」

「栞奈のことなら何でも感じ取れるんだな……凄いな」


……何かバカにされてる感MAXなんだけど。


「あ、そうだ。
準決勝進出おめでと、大和」

「ありがと」


相変わらず爽やかなイケメンスマイルを向けてくるハル兄。

これで何で今彼女がいないのかが不思議なぐらいだ。


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