ブラック王子に狙われて①
「絢?」
「あっ、はい」
「ユウがいいって」
「え?OKってことですか?」
「あぁ。ほら…「もしもし?」
「はい、もしもし?」
「市村さん?久しぶり」
「えっあっ……お久しぶりです」
急に変わるから声が裏返ったじゃない!
「俺でいいの?」
「えっ?」
「いやぁ、2人で行けばいいのに。市村さんからのご指名が俺で良いのかなぁって」
「あぁ~はい!!」
「ん、じゃあ喜んで参加って事で」
「あ、ありがとうございます」
「いえ、どう致しまして。慧に替わるね?」
き、緊張したぁ―――――。
「絢?」
「はい!」
「時間と場所は?」
「えーっと、10時に駅前の広場で」
「ん、了解」
何だかあっさりし過ぎてない?
やけに簡単過ぎて…調子狂う。