神様修行はじめます! 其の二
顔をそむけて笑いながら、視線だけをこちらに流す。

それがすごく、なんていうか、色っぽくて・・・。

つい、胸がドキンと鳴ってしまう。


慌てて、ツーンと横を向いて目をそらした。


セバスチャンさんて、すごく大人の男ってカンジなんだよなぁ・・・。


実際に大人なんだから当然なんだけどさ。

同級生とは違う。先生やお父さんとも違う。

今まで、あたしの知らなかった領域の男性。

すごくカッコイイし・・・。


「ありがとうございます」

「・・・えっ!!?」


や・・・やだっ! また考えてた事がバレた!?

セバスチャンさんの事、すごくカッコイイって考えてたのがバレちゃった!?

は、恥ずかしい――!!


慌てて弁解しようとして、気がついた。

セバスチャンさんは・・・歩いていくお岩さんを見ていた。

穏やかで、優しいまなざしで。

その後姿を見守っていた。


「ありがとうって、何が?」

「ジュエル様の事でございます」

「・・・・・」

「あの方も、いろいろと抱えるものがおありになる方ですので」

「セバスチャンさん・・・」

「本当に、ありがとうございます」
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