神様修行はじめます! 其の二
門川君に?


「しま子、門川君にご飯を運んでたの?」

「うあ」


こくこく。しま子がうなづく。


「この牢に入れられる罪人は、必要最低限の物すら与えられぬからのぉ」


「えっ? うそっ」


「それもあって、急ぐ必要があったのじゃ」


そういえば。

じー様がここに閉じ込められてた時も、なにも与えられてなかった。


水も食料も、一切。


じゃ、門川君も同じ目に?


・・・ひどい! 人権侵害じゃん!


「心配して、隠れてご飯を届けてたの?」

「うあ」


こくこく。

うなづくしま子を見て、胸がじーんと熱くなった。


しま子、やっばり優しいね。


同時に、何だかとても悲しくもなった。


人間と接するようになって、まだ日の浅いしま子。


そのしま子が、門川君を心配する優しさを持っているのに。


人間の仕打ちは・・・。

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