神様修行はじめます! 其の二
良かった!

やっぱりこんな暗くて狭くてジメジメした所は、一刻も早く脱出するに限る!


これ、押すのかな? 引くのかな?

え~~っとぉ・・・


「小娘」

「ん~?」

「扉の向こうには、何があるか分からぬ。開ける時は慎重に・・・」


― バッタン! ―


「よーし! 開いたーっ!」

「・・・・・・・・・・・・」

「あ、何か言った? 絹糸」

「・・・なんでもないわい」


よいしょ、っと・・・。

ふぅ、空気が新鮮。

ずっと澱んでた空気を吸ってたからなぁ。


出口から這い出して、ぐるりと周囲を見回した。

ここは・・・。


絹糸が、あたしの足元からトコトコと出てきた。


「ほう、こんな場所へ通じておったか」

「絹糸、ここって・・・」

「門川の敷地のはずれじゃよ」

「いや、そうじゃなくて・・・」


これ・・・何??

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