幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
第玖章 貴方を護る為に
玖 貴方を護る為に

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それは突然だった。


「小野寺」
凛とした声が響いた。

土方歳三だ。


「芹沢さんの処分が決定した」



その声色で、察する。




「…………いつだ?」


「……十八日……明日だ」




空を見つめる。

曇っていて、青は見えない。



‘人を、ころす’
平成では‘死’は遠いところにあった。


死が近い時代。



それが、小野寺姫の今いる時代だった。

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