幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
青蓮院碧の言っていることが全て嘘だとも思えない。


第一、メリットがない。


嘘をついてどうする?
何になるというのだ?

味方につけたいのならば、いくらでも他に方法はあったはずだ。



「……お前らは、いつまで僕を軟禁するつもりだ」

「…逃げる予定がないことに驚いた」


再び睨みつけると、青蓮院は目を細めた。

小野寺は、シニカルな笑みを浮かべる。




「逃げられないだろう。僕は君に力を制御されるからな」


「……へえ。物わかりがえらい良いんだね」



青蓮院は意外そうな表情で小野寺を凝視した。


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