幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
伊東はあたりを見回す。

剣を抜こうにも、新撰組の数が多すぎて思うように振る舞えないのだ。



(…あちらも僕らの意図が読めているということですか…)




自嘲する。


「どうした?伊東くん」



近藤は、笑った。




「いえ。何もないですよ」


伊東も、笑った。







――――――
―――




「あ、出てきた」

伊東に忠告されたにも関わらず彼を見張っていた小野寺が声を漏らした。



その視線の先には伊東、そして少し年を重ねた近藤勇の姿。





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