ROARD

僕が15歳 優、10歳。

僕はおばあちゃんの和室にいるのが大好きだった。

おばあちゃんの部屋は和室によく似合う、洋風の家具が揃えられていた。

ほんのり部屋を照らしているランプの近くで、椅子に座り、小説を読んでいるおばあちゃんもこの部屋が自慢だった。

その部屋で僕はだだをこね、パパからお下がりでもらったカメラをいじくりまわすのが日課になっていた。

そしてこの場所は最近、特に僕のお気に入りの場所になっている。

おばあちゃんもここ一ヶ月近く、以前より頻繁にこの部屋で時間を過ごすことが多くなった。


二人とも無言のまま、時に二人で微笑んだり…

窓からは夏なのに涼しげな風が入り込み、その風とともにピアノの清んだ音が微かに聞こえて来ていた。


僕とおばあちゃんは、一ヶ月くらいまえから不意に聞こえてくるようになったピアノが大好きでここに長居するようになった。
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