約束の恋

「それって逃げてるだけじゃないの?」

「...。」

「会いたいなら会いに行けばいい。好きなら好きでいいじゃない。
どうして迷うの?目の前にチャンスがあるんだよ?
そのチャンス掴まないでどうするの?
今行かなきゃ、後悔するよ。」

「無理なの!それでもあたしは、会いにいけない。」

会えないのよ...。

「希望がそんなに弱いと思わなかった。
見損なったよ。」

咲智はそう言って、あたしから離れていった。

そんなこと分かってる。

でも、会いに行くのが怖いの。

あんな風に傷つけて、今さらどんな顔していいのかわかんない。

今度こそ、本当に拒絶されてしまうかもしれない。

そうなったら、あたしどうしていいのか分からないの。

怖いの。失うことが。

拒絶されることが。

嫌われることが。

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