約束の恋

あたしは学校をサボって、BLUE MOONへ行った。

午後は休みで、お客さんは誰もいなかった。

「...希望?!お前、学校は?」

「サボっちゃった...。」

「とりあえず座りな?」

多毅にぃは、何かを感じ取ったのだろう。

優しくそう言ってくれた。

「はい。ココア。」

いつも通り、ココアを出してくれた。

多毅にぃは、何も聞いては来なかった。

いつもそうだ。

多毅にぃは、あたしが自分から話すまで何も聞いてこない。

「あのね、多毅にぃ...。」

あたしは、すべてを話した。

そのときには、時刻は2時半を回っていた。

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