約束の恋

「遼くん、どうして...?」

「良かった!来てくれないと思ってた。」

遼くんは、嬉しそうに笑った。

「...。」

あたしは何も言えなかった。

驚きと、緊張で。

「希望ちゃん、泣かないで?
俺のせいだよね...ごめん。」

違うよ。

遼くんのせいじゃない。

「違うよ...遼くんのせいじゃないの...。
遼くん、ごめんね。
あたし、何も知らずに遼くんのこと傷つけた。
悠多くんから全部聞いたの。」

あたしがそう言うと、遼くんは驚いた表情をみせた。

「そっか。悠多の奴、話したんだ。
...俺のほうこそ、ごめん。
俺が言ったのに、約束守らなくて。」

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