RUBY EYE
日付が変わる頃、十夜はゆっくりと目を覚ました。
視界が揺れて、体も重い。
血を流しすぎたせいだと、すぐに気づく。
「・・・・・・月野?」
手に感じたぬくもりは、彼女が握りしめていたからだ。
十夜は、ベッドに頭を乗せて眠る月野の目元に、涙の跡を見つけた。
「・・・・・・ごめん」
泣かせてしまったのは、自分のせいだ。
摩耶があんな行動に出ることくらい、予想していなかったわけじゃないのに。
「ん・・・・・・」
月野が、髪を撫でられた感触に気づいたのか、目を覚ました。
「・・・・・・綾織くん!」
起きている十夜を見た瞬間、月野は眠気も吹き飛んだ。
「大丈夫? 痛いところとか、ない?」
今にも泣き出しそうな月野に、十夜は優しく微笑む。
「どこも痛くない。それより、お前の方が大丈夫か?」
月野の腕に巻かれた包帯を、十夜が悲しく見つめる。