RUBY EYE
「大丈夫・・・・・・」
十夜の顔色はいい。
それが安心する。
「聞きたいことがあるんだけど」
「・・・・・・あぁ」
「血って、美味しいの?」
「・・・・・・」
てっきり、摩耶のことを聞かれると思っていたのに。
十夜は脱力してしまいそう。
「私には、鉄の味しかしないし・・・・・・」
あまり飲んでみたいものではない。
「味覚の違い、だな。俺達ヴァンパイアからすれば、血は何にも勝るものだ」
「そう・・・・・・。でも、普通のご飯も食べるよね?」
「あぁ。美味いと思うけど、ただ食べてるだけだ」
本当に人種が違うのだ。
でも、この体の半分は、その血が流れている。
(ヴァンパイアを殺せる・・・・・・)
それは、素晴らしいことだろうか?
月野は、自分の手を握りしめる。
この手は一度、ヴァンパイアの心臓を貫いた。
自分の意思がなかったとしても、それは変わらない事実。