手をつなごう
ケイはそんなあたしに気を遣ったのか
それとも、シンに気を遣ったのか、
色々話を拡げてくれているのに、
あたしは緊張したままで。

だけどもしかしたら
シンはすごく
女性のあたしに怯えていたのかもしれない。

無表情のシンでも
ケイとは少し会話をしていた。

あたしはただ、それを眺めているだけ。

何度もケイはシンを連れてあたしの家に
遊びに来たけれど、
あたし達はまともに会話することさえ、なかった。
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