チャリパイ・スピンオフ~テロリスト羽毛田尊南~
精鋭部隊の三人目である“シン”は、山手線の電車の中で……
寝ていた。
シンが山手線に乗り込んでから、既に電車は同じ駅を二回通過している。
どこででもすぐ眠ってしまうのが、この男の悪い癖である。
変装の名人である彼のコードネームは“マギー・シン”というのだが、仲間内からは“寝落ちのシン”と言った方が分かりが良いらしい。
「ちょっと!アンタ!
電話が鳴ってるわよ!」
「…ムニャ?」
隣に座っていた見知らぬオバサンに起こされ、ようやく目を覚ましたシン。
乗客の迷惑そうな視線を浴びながら、シンはバツが悪そうに小声で電話に出た。
「はい……」
『シン!お前、また寝てただろう!緊急招集だ!至急こっちに来い。』
タイミングの良い事に、山手線はちょうど尊南アルカイナ事務所の所在する駅の手前であった。
「ふあぁ~~」
“寝落ちのシン”…いや…“マギー・シン”は、眠い目をこすりながら電車から降り、ホームをあとにした。
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