5秒間の世界

ふと起きると、

見たことないような

風景が私の目に映る


「此処はどこ?」


さっきまで、一緒にいたはずの

友達は消えていて、

代わりに見たこともないような

風景があった

あれ、さっきまでいた友達って

誰だっけ？


辺りは草原で、

今の日本にはない地平線がある

地平線は

奥深く草原の先に続いていた


最初は見たこともない場所だったので

わくわくしたけれど

やっぱり、次第に虚しくなり

寂しくなっていった

孤独は何よりも辛かった

孤独は14歳の彼女をどんどん蝕んでいった


時間がどれぐらいたったか分からない

彼女の周りは暗くなっていたが、

彼女は気づかない

ただ星空を見つめていた

呼吸で肩が小さく揺れている、

彼女の周りの音は呼吸のする音と

虫の鳴き声しかしなかった