5秒間の世界
「なーんてね」

ふふふと結音が笑う

「やっぱり結音ちゃん演技上手ね」

と七海が言うと千紗以外の皆は口ぐちに

「感心するわ」「すごいね」

などと言っている

私は訳が分からないという風な顔をした

「え、どういうこと?」







千紗が言った


「まただめだ」


意味のわからない恐怖が私を襲った

私は唇を噛み、服の裾を強く握る

「なんのこと?」




突然

七海がこちらを向く



「ここにいる5人は全員お前のことを知ってるの」

とても可愛らしい笑顔、

だがそれは、この状況に合ってないような笑顔は

状況もっと怖くした

突然の恐怖で後ろに一歩下がる、

歯がカチカチと音を立てて震える


沙耶がこっちをみる

「もう飽きたって!!!!!!」

突然の大声


頭が混乱している

訳が全く分からない







―この場面見たことある

「何回目?」

私の不意な一言

何を思ってこんなことを言ったのだろうか


ここで私の意識はとぎれた
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