スイーツな関係
今日は自分の身体が二つ欲しい程忙しい。


そう言えば、麗香は仕事をしているのか?


何も知らない自分が可笑しくなり、フッと笑みを漏らす。


おそらくお嬢様特有の家事手伝いだろう。
しかし、料理が全くできないとは、驚きだったな。


「おはようございます! シェフ。なんか良い事でもあったんですか? 楽しそうですよ」
「楽しそうって……いや、なにもないけど」


そんなに楽しそうに見えたのだろうか? 


俺は言葉を濁して準備に入った。


******


自宅のあるマンションの駐車場に車を停めたのは12時を回る頃。


ゆっくりとシャワーを浴び、間接照明だけ点けた薄暗いリビングへ戻ると、テーブルに置いてあった携帯電話が点滅していた。


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