スイーツな関係
カフェバーに入ると、まだ遥人の姿は見えなかった。

これから遥人に会うと思うと、心臓の高鳴りが抑えられない。


奥の静かなテーブルに案内され腰掛けた時、遥人がゆったりとした足取りでやってくるのが見えた。


どう出迎えればいいのか……

ちょっとぎこちなく手を振った。


遥人は微笑みながら、私の対面に座る。


私になにが飲みたいかを聞いてからウエイターに「ビール2つと――」と料理を数種類オーダーしている。


ウエイターが去るとふたりだけになり、更に緊張が高まる。


「熱中症、大丈夫だった?」
「はい。あの後はすっかり……」


< 148 / 512 >

この作品をシェア

pagetop