スイーツな関係
「乾杯」


八木社長は私にバカラのシャンパングラスを持たせると、自分のグラスを軽く掲げた。


「乾杯……」


私も少しだけグラスを持ちあげてから、口に運ぶ。


「麗香さんのリップグロスの色、とても素敵ですよ」


グラスについてしまった口紅の跡を親指で拭っていると、八木社長が言う。


「ありがとうございます」


会ってから褒めてばかりで、居心地が悪い。
斜め横に座っている八木社長の膝頭が、車が揺れるたびに私の太腿に触れる。
彼にわからないように少し座る位置をずらす。

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