スイーツな関係
「では、行きましょうか」


八木社長に促され、リムジンの後方で待っていた運転手がドアを開けてくれる。

先に車内へ足を踏み入れ、高級な革の匂いのするシートへ腰を下ろす。

八木社長が乗り込んでくる。


「シャンパンでもいかがですか?」


リムジンの中の小さなバーカウンターからあらかじめ用意されていたシャンパンを手にする。

断って雰囲気を台無しにする私ではないから頷いていた。


そこそこお酒も強いし……。


そう考えて先日酔っぱらってしまった自分を思い出した。


あれは半ばヤケ酒。
遥人が無関心だったからもうレストランに行くのは、やめようと決めた。
そのせいかストレスが溜まって、いつの間にか浴びるように飲んでしまっていた。
おかげで遥人に会え、こうして付き合うことになっているのだけれど。


< 182 / 512 >

この作品をシェア

pagetop