スイーツな関係
俺がテーブルに近づくと、ぼんやりしていた彼女は次の瞬間、ハッとしグラスを落としそうになった。

慌てて押さえる姿が可愛い。
しかし、俺は失敗していたことに気づいた。

麗香と会う時は、いつもダサい服装をしていたが、今日は突然の約束でいつもの服装に戻ることができなかった。
というよりも、すっかり服装のことは頭になかった。


麗香の顔を見て、今日の服装はいつもより洒落っ気あるものだと気づいた。
そのせいで麗香はグラスを落としそうになったようだ。


「麗香? どうしたの?」
「えっ? う、ううん」


何を考えていたんだ? 気になり、もう一度聞いてみる。

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