スイーツな関係
ネクタイの結び目に指を掛けて外し、ベストのボタンを外していく。

麗香は困惑したように眉根を寄せて俺を見ている。


「遥人、座って……説明したいの」


麗香は左手をギュッと握ってから、グラスに手を伸ばし一口飲む。
不自然な手の動きだ。


「手、どうかしたのかい?」


俺が握っていたのは右手だ。


「手が荒れちゃってて、こわばっていただけ」


左手は包丁で作った傷が多数ある。


「可哀想に……」
「遥人、さっきのプロポーズは私にも訳が分からない状態なの」


俺の言葉を無視して、麗香は話し始めた。

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