スイーツな関係
「麗香さん、まずは食事をしましょう」
「八木社長……」


気まずいけれど、このまま帰ったら仕事の時、もっと悪化してしまうと考えて腰を下ろした。
そこへウエイトレスが飲み物を運んできた。
少し救われた気分になるのは逃げたいから。


なんの面白みもない街路樹を見ながらその場をやり過ごしていると、オーダーした物が運ばれてきた。
それまでの間、八木社長は口を開かなかった。


「さあ、食べましょう」
「……はい。いただきます」


食事中は「まあまあかな」などとカツカレーの評価をし、「麗香さんの和風パスタはいかがですか?」と聞かれる。


他愛もない話でこの空気を和らげようとしているみたい。


< 265 / 512 >

この作品をシェア

pagetop