スイーツな関係
3時間後、遥人から電話がかかってきた。
これから料理番組の収録を見学しないかとのお誘い。
もちろん行かないわけがない。


父とどことなく見覚えのある女性の楽しそうな笑顔を頭の片隅に押し込め、遥人の待つテレビ局へ向かった。


テレビ局のある最寄りの駅に着き、遥人にメールを送ると、テレビ局の玄関で待っていてくれた。


真っ白なシェフコートが眩しいけれど、遥人の笑顔はもっと眩しいかも。


「都合大丈夫だった?」
「うん。遥人にフラれて何もなかったし」


少し拗ねたように言うと、遥人が笑う。


「聞き分けの良い彼女だね」
「だって、お仕事じゃ仕方ないし……あっ! 埋め合わせってこのこと?」
「まあね。無理言って客席に1席作ってもらった」
「ありがとう。嬉しい……」


遥人は複雑なテレビ局の中を所々案内しながらスタジオへ連れて行ってくれた。


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