スイーツな関係
あの店に谷本さんがいるなんて夢にも思わなかった。


祐樹が必死に送る気になっていたのがわかって、思わず彼の頬を叩いた手の痛みで少しずつ酔いが醒めてきたんだよね。


私、なんか変なこと言ったりしてないよね?

……。

覚えて……ない……。


クッションに顔を埋める。


でも、番号をGetしたから良しとしよう。
4日経てば谷本さんとデートできる。
そう思うと、天にも昇る気分。
本当は飲みすぎて吐きたいくらいなんだけど。
この時の私は谷本さんとデートできる嬉しさで肝心なことを頭から抜け出ていた。


待ちに待った木曜日までそれを思い出すことはなかった。


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