スイーツな関係
手早くシャワーを浴び、趣味の悪いTシャツとギンガムチェックのズボンを穿いて風呂場を後にした。


タオルで髪を拭きながら部屋に入ると、レンジに向かう彼女がいた。


足音に気づいた彼女がハッとした様に振り返る。


「どうかしたの?」


レンジを覗き込むと鍋に水は入っているが、沸騰している様子はない。


「点け方がわからなくて……」


泣きそうな顔――こんな顔をした彼女を初めて見る。


その顔を見た瞬間、胸に痛みを覚えた。


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