好きなんて言ってあげない。
あたしのことを何ともいえない表情でジッと見てくる。
信じられない、と言いたいようにも見えるし、どこか馬鹿にしてるような空気だって感じる。
そしてこういう時でも、綺麗すぎる新に少しイラッとした。
「なんで不機嫌なの」
『………』
あたしに視線を固めたまま黙り込む。
本気でコイツなんなんだ。
『…たいせつな、』
「は?」
変なところで言葉を区切られる。
なんでかわからないけど、聞きたくない。
『友達だから、珠奈は』
やっぱり、聞きたくなんてなかった。
「…ありがと」
お礼しか言うことがないあたしってのも悲しい。
ホントは伝えたいことなんてありすぎるのに。
どうして言葉にできないんだろう。
肩が、沈む。
顔の表面に作り笑顔を貼り付けて、乾いた笑い声を零す。
新は、満足そうに微笑んだ。