もう一度・・・逢いたい
〜一年前〜
「だり〜。」
時刻はもう6時を過ぎている。
頭をかきながら帰る準備をした。

「あの〜。」
後ろの方から声がして振り向いた。

「桐島くんだよね。」
ナチュラルメイクって言うのか?
毛先をクルクルに巻いた女が、顔を赤らめてこっちを向いていた。

「そうだけどなんか用?」
・・・つぅ−か分かってんなら聞いてくんじゃねぇーよって話。

「あのぅ、そのぅ」
いつものやつか、女の赤らめた顔といい、この状況といい。

「何もないならもう行く。」わざと分からないふりをして帰ろうとした。

「桐島くんのことが好きです!付き合って下さい!」


< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop