もちろん、近く組閣する福原は改憲や景気対策、外交などを手掛けるつもりなのだろう。


 特に改憲は大きかった。


 改憲発議自体、簡単には出来ないのだが、それをしようとしている。


 俺も呆れていた。


 今回の衆院選で当選した議員のほとんどが、改憲に積極的と言われているからである。


 九条が改正されたり、国防軍が出来てしまったり、核武装などが行われたりすれば、平和憲法は死滅してしまう。


 どうやら向こうの国の動向を警戒しているようだった。


 俺も政治家の意図がよく分からない。


 ただ、おそらく新民党が比較第一党になっていたとしても、改憲は実現される可能性が高い。


 政界が大混乱するのは目に見えていた。


 極度な国の右傾化が往々にして国民を惑わせることはある。


 仮に国会において改憲発議などが出されたとしても、国民が投票でそれを容認しなけれ
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