政権を取るためなら、何でもありのようなところがある。


 それが許されるか許されないかは別問題だったが……。


 国民の大多数は岩原と藤井の結成する新党を支持しないはずだ。


 次に打つ手は一体何なのか……?


 俺も気掛かりだった。


 だがおそらく岩原は政治改革と称して、ありとあらゆる手立てを使ってくるだろう。


 そういったことは目に見えているのだった。


 何せあの男は策士だからである。


 政権を取るためなら何でもするだろう。


 多少薄汚い手立てを使ってでも。


 今の岩原を見ていて、そう感じているのだった。


 政治の表だけでなく、裏まで知り尽くしている人間だから尚更だ。


 二億円の事務所経費問題などが大々的に報道されているものの、いずれ消え去るとでも
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