そばにいたい。
「稀崎くん、中森さんの熱はかってくれる??」
「わかった。玲菜、熱はかるな」
一応声をかけてやると、こくんとうなずく玲菜
相変わらず呼吸は浅く、体は熱かった
ピピッ
しばらくまっていると体温計がなった
とって佐伯にわたす
ちらりと見えた数字は40.1。
それを見た佐伯は難しい顔をして悠莉に話を聞きにいった
俺の胸のなかにいる玲菜は目を閉じていて、苦しそうに息をしている。
朔たちも心配そうにこっちを見ている
「佐々木さん、中森さんは持病があるのよね??」
「はい」
「くわしくおしえてくれる??」
「はい。えっと…玲菜が通っている病院はここのちかくのおっきな大学病院です。
もしものときはそこに運んでください」
「わかったわ」
「病気は喘息、心臓…狭心症と不整脈。あとは過呼吸、貧血にもよくなります。
あ、でも、不整脈は治療をする必要はないと診断されています」
「そっか、わかったわ。じゃぁ今日はとりあえず病院に連れていくわね」
「私もいきます」
「俺も、いく」
悠莉が玲菜の病気を説明しているとき、こんなに、頑張ってきたんだと思った
だから、思わず"いく"といったんだ
きっと、玲菜は同情されるのは嫌だとおもうんだ
だから、俺は
そばでささえてやる
そう思ったんだ。