Heart ✰番外編✰
「ちょっと、行ってくるね??」
「うん、いってらっしゃい。」
あたしは朱希に行くことを伝えて夏起くんの後を追いかけた。
後ろから朱希の痛いほどの視線を感じながら。
少しだけ歩いてあたしと夏起くんは屋上に着いた。
あたしと夏樹くんの間には重苦しい空気が漂う。
そんな空気を打ち破ったには夏起くんだった。
「あのさ、梓紗は彼氏っている??」
「居ないよ??」
その言葉を聞くと夏起くんの表情は安心したような、
少しだけ緊張したような何とも言えない表情になった。
「じゃあ、好きな人って…………居るのか??」
その言葉にあたしは凍りついた。
朱希の姿が頭の中に焼き付いている。
朱希の好きな人でもある『夏起くん』
あたしの好きな人でもある『夏起くん』
あたしは………………。
「好きな人なんていないよ??」
自分の気持ちに嘘を吐くしかなかった。