あぁ・・・うちな

思わぬことを告げられた。


いつの間に!?と目で、態度で示すと「この前って言うたやん」てそっけない返事。



いや、その「この前」がわからへんのに。


『どこのAO受けたん?』


「S医学大学。結構有名なところやし、今の偏差値で何とか通せるかもしれへんと思ってな。」


うわぁ、この人さすがやわ。


S医学大学て、今のうちの偏差値やら何やらを合わせても・・・まだ若干足りへん。


「で、実奈子はどうすんの。マジで看護系進むのか、まだ悩むのか。もう入試終わってまうで?」


それはわかってんねんって。


もう決まってるけど、まさか勝利がそんなえぇところの大学選ぶて思いもせぇへんかったし。


「実奈子?」


いや、これは・・・言わへんとあかん、よね?


もうこのタイミングを逃したら言えへんような気ぃするし。



うちはノートに恐る恐る自分の思いを書いていく。


隣から覗き込んでくる勝利。


『看護系に進もうと思う。ホンマは勝利と同じところに行きたい、とか』


その文章を読んで「は?」て言うた勝利。



「いや、なんで俺と同じ大学やねん。実奈子俺より頭えぇ気するし、もっとえぇとこ行きや。」


いやいや、うちが勝利より頭えぇわけないやん。

今まで勉強の成果とか見てきたら断然勝利の方が上やん、と心の中でメッチャ叫んでるうち。


そんなこともつゆ知らず・・・「そっかぁ・・・」と隣でため息ついてる勝利。


「俺と同じ、か・・・」


『うち、頭良くないから!せやから、勝利と同じ大学がえぇの!』


「おい、それなんかちっと腹立つような気がするんは俺だけか?バカ校みたいな言い方やな。」


あ、いやそんな意味で言うたんやなくて!


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