恋語




それから千尋が屋上にいるといつも屋上で見るようになった蒼。


「やほっ!」


「おぅ!」


「なにしてんの?」

と、さっき購買で買ってきてパンの袋を破きながら言う。


「ん~?ただ空みてるだけー」


と寝転び空に手を伸ばす蒼

「…空?」


「うん。空
空ってさ手を伸ばせば 届きそうな距離に
あるように見えて
でも全然届かなくて…
んで無限にどこまでも 広がってんだよな。
朝はきれいな
雲が広がってて
夜はきれいな
星がでてくる…
なんかさ…空見てると元 気になれんだよな。 だから俺よく空みるの!」

「へぇ~なんか奥深いねー」

「ちょっと照れるな」


と言いながらはにかみ笑いをする彼が少し可愛いと思った。


「なぁっしってる?」


と、突然思いだしたように言った。


「ん?」


「空ってさ…たまーにわれることがあんだって!」


「えっ?!本当に?!
じゃぁ雲も途中で
切れちゃうのぉ?!」


「…くっ」


(あれ?)


「あはははははっ!
嘘だって!」


何かのツボにはまったように爆笑しだす蒼


「なっ!だましたなぁ?!」

「ごめんってー」


って言いながらもまだ笑っている蒼にむかつき
少し反抗してみた


「ふーんだっ!」


「ごめんって!
千尋はパフェが好きだっ たよな。
明日食べいくか!
俺がおごったる!」


「本当に?!」

パフェと言えば1番好きな食べ物なんだ♪


「あははっお前可愛いーな ぁ!」


「ほめてもなんもでません よー?」


こんな憎まれ口をたたいてもね。
蒼が千尋の好きな食べ物覚えてくれてたのが
すっごく嬉しかったんだよ?


ありがとね!
また好きになっちゃったんだよ馬鹿ぁ。



< 5 / 6 >

この作品をシェア

pagetop