恋語




ねぇ蒼?


あの時貴方と出会わなければこんな想いしなくてすんだのかな?





こんなに…

苦しくて

悲しくて

でも…

暖かくて

優しくて…





ううん。




貴方と出会えたからこそ
こんなに沢山の気持ちを知ることが出来たんだよね。



貴方と
出会って、恋をして、
時には喧嘩もし、そして仲直りもしたね…?




あの時は毎日が輝いていたよ。




貴方は嘘がつけない
私が好きで。

私は嘘をつけない
はずなのに
嘘しか言えなくなって…。



沢山泣いたよ?
明日になれば全部嘘だって……。


「千尋本当に嘘ヘタだな!」

って笑いながら頭をなでてくれる貴方がいることを
望んでたよ。




神様って意地悪だね…。


何で蒼をつれていったの?



つれてくなら
嘘つきな千尋をつれてってよ…。




なんでもするから…


どんな嫌なことだって…
どんな悪口だって…


たえてみせるから…。




だから…




蒼とまた笑いあって
過ごしてる日々に戻して?



千尋は蒼がいなきゃ
ダメなんです。


おじいちゃんおばあちゃんになっても…
前は楽しかったねって笑いあって
だけど今は幸せだねって
ただ平凡に暮らしたいだけなんです。









それだけなんだよ…。







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