宇宙人とストーカーと私
「俺の母親も友人もみな顔をしかめて取り合ってくれなかったしな」
「山田くんは宇宙人を信じてるの?」
「……あぁ、そうだな」
微妙に質問の答えとしては噛み合っていなそうなことを呟く。
そして何やら深刻そうな表情をすると、またグッとこちらに顔を近づけた。
どうでもいいんだけど近いんだよね、この人。
日本人のパーソナルエリアと外国のそれは違うということか。
「田中さんは親切ないい人だし、よい友人になれると思うんだ」
「そ、そう?」
「あぁ。…やはり友人同士で隠しごとがあるというのは、あまりいいことではない」
さっきからたまにぼそぼそと独り言を言っているみたいなんだけど、大丈夫かな。
精神面的な意味で。