意地悪なアイツ【完】



次の日から、
私と健人は一言も言葉を交わさなくなった。


健人に用事があっても、
龍に話して伝えてもらうようになった。


昼休みも、
いつも4人で学食に行っていたのに
龍と健人は二人で学食。


愛美は過呼吸を起こした日から
学校に来ていない

だから私はコンビニで買ってきたお弁当を
一人で食べるようになった。



最初は、辛かったし寂しかったけど
だんだん日が経つにつれ

一人で食べるのにも慣れた。


そして、
とうとう私は学校で一人ぼっちになってしまったんだ



私に対する嫌がらせも
健人と別れた数日は何にもなかったのに、

時間がたつと



暴言を吐かれたり…。
教科書を捨てられたり…。
わざとぶつかってきたり…。



健人との距離が遠くなるにつれて、
嫌がらせも酷くなっていった。


でも、健人と龍がいたら私に嫌がらせはしない。
逆に気持ち悪いほど優しくしてくれる。

だけどいなくなると
またいつも通りに戻って暴言を吐かれたり…。



そんな日が、約1ヵ月も続いた。


< 186 / 389 >

この作品をシェア

pagetop