意地悪なアイツ【完】



~唯 side~



あれから1ヶ月くらい過ぎ、
ギラギラとアスファルトを照らす季節になった。




そして、あんなに別れるなんて言っていた私はまだ健人と続いている…。



いつ別れよう…。


いつ別れよう…。



そう思って毎日を過ごしていたら
いつの間にか1ヶ月も過ぎていた。



「おい、唯っ!!」


『わっ!!!』


教室の隅で
窓の外にある木々をぼーっと見ていると

いきなり健人から話しかけられた。



健人は子供のような無邪気な笑顔で
こっちを見ている。


『も~!!! いきなり話しかけないでよ
ビックリするじゃんっ』

こんな風に話しかけられるのは
珍しくない…

健人は誰よりも私を驚かすのが好きだから


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