意地悪なアイツ【完】


目の前にはポケットに手を突っ込み
なせまか不機嫌そうな顔をしている健人と

ニコニコと天使のように笑っている龍が…


「バレンタインとかまじ面倒くさいから」

「え~俺は甘いもの食えて超幸せなんだけど!!」


冷めた口調で言う健人とウキウキとしている龍。

全く二人は正反対な事を…


「ま、甘いものが好きだからって

俺は愛美以外の女の子の
チョコは受け付けないからな~!!」

『も~』


後ろから包み込むように抱きつかれる…
嬉しすぎてつい緩んでしまう頬。

周りから聞こえるブーイングでさえ、
祝福の言葉に聞こえる私は重症なのかも(笑)


「はいっそこの二人、
教室でイチャつくのは禁止です!!」

私たちに指を立て先生のように怒る唯。


『良いじゃーん
唯たちもイチャイチャしたら?

スキンシップが足りないんだよ!』


私がそういうと
唯は耳を真っ赤にして俯いた。

健人が唯のこと好きになるのはよく分かる…
こういう純粋なところが好きなんだよね。

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