意地悪なアイツ【完】


話しているうちに打ち解けちゃっていつの間にか笑い合っていた。


「何だよナンパってー(笑)」

『だってこんな所だしそう思うじゃん!』

「まぁ確かにそーだね(笑)」


ナンパするつもりじゃなくて
一人でいた私を見て本当に心配して声を掛けたらしい。

「ねぇー良かったら携番教えてよ!!」


あたしは迷った。

初めて会った人に携番教えるとか…
でも悪い人じゃなさそうだし…

んーまぁいっか!


『えっとー090…』

「ありがとう」


私がいい終えると
お兄さんは呪文のようにブツブツ番号を呟きだした。

それでお兄さん本当に覚えれるのかな?



「あっ今本当に覚えれる?
って思ったでしょ(笑)」


コクン


「俺記憶力には自信があるから任せて!」

『そーなんだぁ(笑)』

そう言って前を向く…


んっ?唯っ!?


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