【完】運命は罠と共に
寝るまでの間には必ず冷蔵庫をあける洋輔さん。


その行動を利用して、今日までの私の行動をアピールすることにした。


冷蔵庫の扉を開けた瞬間に、目に付くように置いた。


洋輔さんのために作ったチョコレートチーズケーキを。


自分の行動に、可愛くないなーとかも思ったけど、どうしても止められなかった。



「もういいや、寝よう」


2人で眠ると思っていたベッドも、いざ1人で眠ると思うとすごく広くて急に寂しくなった。


いつも1人で寝ているはずなのにね。



「洋輔さん、寂しいよ……」


1人だとどうしても泣いてしまいそうで、少しでも洋輔さんを感じたくて、彼のためにベッド端に出していたパジャマを引き寄せて、抱きしめた。


そうすると不思議とさっきまでの寂しさと不安はなくなって、眠気に襲われた。




あっ、目覚まし。


まーいいや、明日の朝ごはんは放棄しよう。


それくらい許されるでしょ?


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