【完】運命は罠と共に

「奈々から誘ったんだからな。覚悟して」


さっきまで強く抱きしめてくれていたはずなのに、急に腕の力を緩めて、上体を起こしてしまった。


広がった距離に寂しさを感じた。


「そんな顔しない。俺を更に煽って何がしたいわけ？」



…煽るって。


そんなつもりないのに。


洋輔さんはさっさと自分の服を脱ぎ始めてしまった。


「きゃ//ちょっと……洋輔さん？」


久しぶりに見る鍛えられた体に、つい見惚れてしまっていたら、彼に服を脱がされ始めた事に気付くのが遅れてしまった。


「さっき言っただろ。どうせ脱がすって」


確かに言っていた。


「……言ってたけど///」


「文句はいくらでも後から聞くから。今だけは素直に溺れとけ」