【完】運命は罠と共に
それから少し話しをした。


聞きたかった俺の退院後のメールの事。


槻木さんが言っていたように俺が患者であったからメールをくれなかったらしい。


嫌われてるわけじゃないということが、素直に嬉しかった。


けれどその時内緒と言われていた槻木さんの名前を出してしまった。


あーあ、かっこ悪いけどちゃんと話すしかないよな。


だけどさっきから周りの視線が気になって、話に集中できない。


どこか場所を変えられたらいいんだけどな。




「話したいけどさ、ここじゃちょっと……」


金本さんも人の視線にはなれているのだろう、そういって俺がチラッと周囲を見回すと、金本さんも周りを見てすぐに察してくれたらしい。


こんなところでは話づらい。


「ですよね。どこか移動しましょうか」


苦笑いしながら金本さんが言ってくれた。


お互いに意見が一致したらしく、すぐに2人で席を立った。


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