私を壊して そしてキスして

私の体の隅々まで舌で堪能した彼は、私が悶える姿を満足そうに眺めた後、溢れる蜜を指ですくい上げてペロリと舐める。

「すごい。こんなに溢れてる」


恥ずかしくて思わず顔を隠すと、その手を取り払ってシーツに縫いとめた。


「あっ……」


体の一番奥に彼を感じた時、思わず彼の背中に爪を立ててしまう。


「菜那……好きだ」


彼の唇から吐き出される私の名に酔いしれながら、彼の熱を感じる。



何度体を交えても恥ずかしくて仕方がないのは、彼の体に少しも隙がないからだ。
そして、そんな素敵な彼に夢中になってしがみ付いて、甘い声を上げることしかできなかった。


「菜那……」

普段は決して見せない切なげな彼の顔を見て、胸の奥がギューっと締め付けられるように痛くなる。

彼が、好き。
何があっても彼と一緒に――。


彼から放たれる色気に負けてしまって、今日も私は乱れに乱れる。






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