私を壊して そしてキスして

「菜那……」


溜息交じりの彼の声が耳に届いて、それをきっかけに私は壊れ始める。
音を立てて崩れ落ちるように、激しい勢いで。


「抱いて、ください。お願い、抱いて――」


こんなの狂っているのかもしれない。
だけど、そうしてほしい。

誰かにたまらなく抱かれたい。

私に愛をください。
たとえ一時のものでもいい。それが嘘でも、かまわない。



その瞬間、壁に押し付けられて、荒々しいキスが降り注ぐ。


「ん……っ」

「くそっ、あんな挨拶してきたのに、止められねぇ」


すぐに侵入してきた舌が少し冷たく感じて、私のそれと絡まって徐々に温度を取り戻すのが分かる。



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