騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
「あのー、お二人さん。良い雰囲気のところ邪魔して悪いんだけど」
わたしたちの前に座る幸さんが、頬杖をつきながら視線だけこちらに向けた。
「口説くなら、二人っきりのときにしなさいよ、秀平」
「うっせーよ。いつ口説こうが俺の勝手だろーが」
「だーかーらー!麻菜ちゃんの顔よく見てみなさいよ。こーんな真っ赤になっちゃってるじゃない」
幸さんに言われて慌てて頬に手を当ててみると……
熱い。
わたし、気付かなかったけど……
こんなに顔赤くなってたんだ。
「本当だ。すげー真っ赤じゃん」
仲森さんに言われると、余計に顔が熱くなった気がした。
「これって、俺のこと意識してくれてるって……期待していい?」