騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
やっぱり秀ちゃんは、優しい。
わたしが気にすることを、すぐに取り去ってくれる。
「あっ、でもさ、麻菜。これだけは約束して」
「うん?」
「これからは俺がいないときには飲まないって」
わたしの頭に手を置いて顔を覗き込んでくる彼の行動に、少しドキッとした。
「麻菜って飲むとすぐに寝るんだから。あれじゃあ、襲ってくれって言ってるようなのだし」
「あ、あの……」
「だから、もう俺以外の前では飲まないで。約束」